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俺達の生誕祭~キース~5

Category - 番外編
キャシーが生まれた日の事はよく覚えている

日頃公務に追われている父上も、まだその頃健在だった先代国王である爺様までが仕事が手に付かず、やたらうろうろしていた

「6ヶ国の中でも《王女》が生まれるのは何十年ぶりかだったからな。ノーブル様ですら何度も生まれたかと問い合わせされたらしい」

俺が《5》のキャンドルを指で突くと炎が緩やかに揺れた

「生まれる前から心臓に小さな異常が見つかっていた…まずは生きて産まれてくれたら後は何とかなる!そのためにリバティで最高の医者を集めておいたんだ」

「そうだったんですね…」

瑠璃は細く揺れる炎の心細げに見つめる

あの頃の母上の不安はどんなものだったのだろう

標準より大きかった健康優良児の俺を産むのとは意味が違う

俺は揺らぐ炎をふっと一気に吹き消した

「…っ!キー…!」

小さな悲鳴のような瑠璃の声が湯煙に響いた

「なにをビビってる?キャシーは無事に産まれてきた。そして今も生きている。これからもな…こんな炎1本に左右なんかされねぇ…させねぇ」

キャシーはこの大国リバティの王女として生まれた

同盟国唯一の王女だ

そこらの庶民とは比べものにならない位の莫大な強運を背負って産まれて来たんだ

少々の病気なんかに負けるわけなんかねぇんだよ!

「俺の炎もキャシーの炎も一緒だ」

命の重みは一緒だ

「そうだろ?」

「…うん」

少しだけ微笑んだ瑠璃の頭をぽんと叩く

お前もとてつもない大きさの運を持って生まれてきたんだぞ

わかっているか?

この俺と出会い、愛し合い

そして生涯共に生きるという運命を背負ってこの世に来たんだからな

俺はまだまだ先にある《22》と書かれたキャンドルに目を向けた

俺が瑠璃と出逢った年…

「もっと大きく作れよ…」

なんで全部同じ大きさなんだよ!

つい口に出していた

きょとんとする瑠璃の頭を今度はくしゃくしゃとしてやった

~つづく~


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