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夢恋城へ…ようこそ…

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私の彼は…~氷室征司~2

「やっぱりいいねぇ~女の子が一杯って」

…なんでコイツがいる

俺は俺の俺の為の休日を俺だけで満喫していただけだ

確かにこのレ・クランは99%は女の客だ

俺がそんな環境に苦手なのを知って、オーナーの一吹は奥まったデッドスペースに俺専用のスペースを作り、さり気なく観葉植物で間仕切りをしてくれている

お陰で俺は一吹や仁の作る特上のショコラを堪能しながらゆっくりと読書に没頭できている

なのに…だ

「悪い…氷室に聞きたいことがあって確認できたらすぐに帰るつもりだったんだが…」

桐沢が申し訳なさそうに言う横でコーヒーを啜りながら野村は能天気な笑みを浮かべている

「洋くんったら自分だけ征司くんに会いに行くってズルくない?俺だってここのお得意様だよ~、ね?一吹くん」

野村は丁度俺の為にコーヒーの代わりを持って来た一吹を見上げてしたり顔を向ける

「ええ。野村さんにはいつもホワイトデーの時に大量にご注文頂いています」

律儀に一吹は答えて俺の前にカップを置いた

「マメな奴だなぁ…」

桐沢は煙草を吸えない手持ち無沙汰に焦れながらコーヒーカップに手を伸ばす

「まったく…女に下心丸出しのチョコレートを貰って何が嬉しいんだ」

コイツの思考回路がわからない

下心の女に下心のお返しで金を使う

無駄だ…

「コミュニケーションって言って欲しいんですけどぉ~」

知るか

俺があからさまに顔をしかめる様をなぜだか一吹は嬉しそうに見ている

コイツも意味がわからない…

「マメな男がモテる世の中らしいからな。だから俺はモテないんだな」

桐沢の自覚の無さも2課の連中の言う通り天然記念物ものだ

「一吹」

俺が声を掛けると一吹はすぐに俺に微笑みかけた

「香月さんへのお土産…でしょう?」

なぜわかる…

「俺が焼いたザッハトルテを用意してありますよ」

切った途端にとろけるチョコレートの層と、その前で満面の笑顔を浮かべる香月の顔が重なる

「すまないな」

「いえ、俺が氷室先生と香月さんに食べてもらいたいんですよ」

一吹の微笑みに幾多の女達が膝から砕けるという潤四郎の言葉が頭上をかすめていく

俺には無い技だな…

習得したいとも思わないが…

「俺もたまにはケーキとかを持って帰ってみるか…」

勝手に照れて勝手に赤くなっている桐沢を、なぜだか微笑ましく見ている野村はやっぱり意味不明だ…

俺はそろそろ夕陽に赤く染まりかけたアスファルトを見ながら帰り仕度を始めた



~つづく~


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Category - 特捜×ショコラティエ コラボ

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