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夢恋城へ…ようこそ…

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過去から未来へ…~キースとゼン~2

「キース様」

「あん?」

「明日はお早いですよ」

「わかってる」

「眠れませんか?それならばお部屋にお持ち致しましたのに」

命令されればご希望の物は何でも用意する

それが執事だ

とにかく王子がSPも付けずに城下を1人で飲み歩かれては…いかに治安のいいミッシェル城とは言え100%安全なわけではない

「たまーに…」

カラン…

キース様は手の中のグラスを振って音を響かせる

「王子って服を脱ぎ捨てたい時だってあるさ」

「……」

キース様が?

王子様方の中で一番王子であることにこだわっておいでなのに

ある意味天職だとさえ思えるのに

「王子の殻を脱いだところで次は国王の殻を纏わなきゃならねぇ」

「それが運命なのか宿命なのか…キース様はおわかりなのでは?」

宿命とは生まれる前から決められているもの

運命とは生まれてから変えられるもの

運命は変えられる
宿命は変えられない

運命は避けられる
宿命は避けられない

キース様が王家に生まれ
王子として育ち
次期国王として教育を受け
国王となる

それは宿命だろう

「けど、スティーヴは宿命変えたぜ」

「スティーヴ様は最初から国王となられる宿命をお持ちでは無かったのですよ。ウィル様が国王となられる宿命をお持ちだった。生まれる順番は関係なかったというだけでしょう」

「いつになく毒舌だな…」

「結果論を申し上げただけですよ」

少し言い過ぎたと反省しつつ…

それでもいいと思ってしまうのは俺自身も執事という殻を脱ぎ捨てたい願望があるのかもしれない

「キース様が国王様にならなければ誰がなられるのです?」

「王位継承順で行けば伯父上か…その息子である従兄弟だな」

現国王様のジェームス様の弟君がキース様の後の王位継承権2位になられる

そしてそのご子息が第3位

もしキース様に王子様がお生まれになれば、そのお子様が2位となり、現国王様の弟君様が3位、ご子息は4位となる

キース様のお子様が増えれば増えるほど順位は下がっていく

「俺が伯父上の息子だったらイライラするだろうな」

「キース様でしたら宿命を持ってどのお立場からでも国王様になられますよ」

「結局は一緒か」

キース様は苦笑いを浮かべて残り少ない水割りを飲み干された

「キース様」

「ん?」

「今宵王子の殻を脱ぎ捨てたいのであればお脱ぎください。ただし、必ずまた王子に戻って頂かなければなりません。そのお約束をして頂けるなら私は王子様ではないキース様と酒を酌み交わす約束を致しましょう」

「珍しく上から目線だなぁ」

少し呂律が怪しくなりつつもキース様は強い目力で俺に視線を送ってきた

「じゃあゼンも執事の殻を脱げよ」

「は?」

「様付けなし!敬語禁止!」

「……」

それは…

「とりあえず俺を呼んでみろよ」

「キ、キース…」

「……」

「……」

言って固まった俺と

言われて固まったキース様

「ぷっ…」

先に笑い出したのはキース様だった

「無理だっ!無理!まともに話ができそうにねぇや」

キース様はそう笑いながらガシッと俺の肩を抱いた

「執事口調のお前に安心して喋ってんのに今更だよな」

執事であれ1人の男として扱って下さると言うことか

「お前が執事でよかった…同じ王子だったらきっと愚痴れねぇな…」

キース様は俺の肩を抱いたまま少しだけ体重を預けてきた



~つづく~



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Category - 番外編☆執事編☆

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