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新たな伝説の始まり~第13話~ゼン

俺に抱きついてきた少女、ミランダ様は俺が初めて執事として勤めたお屋敷のお嬢様だった

当時はまだ5歳になられたかどうかというくらいのお子様だった

あれから12年になるのか

ノーブル・ミッシェル城の執事となる為に研修としてお世話になった

あの頃はがむしゃらに働いて…

ミランダ様のお相手は心安まる時間だった

人見知りの激しかったミランダ様はなぜか俺には懐いてくださり、お眠りになる前にはよく絵本を読んで差し上げたものだ

そのお子様だったミランダ様がすっかりパーティーデビューされる程の年齢に成長され

ドレスアップされ、そして俺の事を覚えていてくださった事に感無量となる

「ゼン!逢いたかった!突然いなくなっちゃったんだもん!ずっとずっと探したのよ!」

大きな目にいっぱい涙を溜めてミランダ様は俺を見上げた

「申し訳ございません…お勤めさせて頂いた最終日はミランダ様はお風邪を召していらっしゃって…」

「ええ。それはお父様に聞いていたわ。私が熱を出して寝込んでいたからゼンはご挨拶してくれたけど私は眠ったままだったって…」

お嬢様が高熱を出しているのに出て行かなければならないのは本当に辛かった

最後にそっと頭を撫でて俺はトランクを下げてお屋敷を出た

ノーブル様との契約を旦那様も破るわけにはいかなかったのだろう

「ゼンがどこに行ったのかお父様は絶対に教えてくださらなかったわ。それはゼンの今のご主人様とのお約束だからって…全然そんなの納得できなかった!だから自分で一生懸命探したの!そしたらゼンがテレビに映ったの!」

テレビ…?

ああ…各国の王子様方の結婚式が続いたのでいつになくノーブル・ミッシェル城の露出が多かったからだろうか

中にはミッシェル城自体を特集した番組もあった

「だから…だからゼンに会う為に一生懸命お勉強して、ダンスも練習して、ミッシェル城にいけるように頑張ったの!やっと会えた!やっぱりゼンも私を覚えてくれていたのね!嬉しい!」

ミランダ様はそう言うと更にギュッと抱きついてきた

確かに懐かしくて嬉しい

こんな一執事を覚えていてくださり、慕って頂きありがたい

が…

ミランダ様はもう5歳のお嬢様ではない

17歳の立派なレディだ

そしてミランダ様が俺を見る目が執事を見る目ではなくなっていることをさすがに俺でも気づいていた



~つづく~



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Category - 新たな伝説の始まり

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