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真夏の夜の怪奇~ウィル~6

Category - 番外編
エリザベート伯爵夫人だと…?

「クロード、10秒で説明しろ」

「本日ご公務の帰りにエリザベート伯爵夫人邸宅横を通りました。1500年代に《血の伯爵夫人》と呼ばれた若い女の生き血を好んだ殺人鬼です」

「生き血だと?」

「若い女の生き血を肌に塗ると美しくなれると妄信し600人程惨殺。血をバスタブに溜め入浴したと言われています」

「…異常だ」

「近親間のみで婚姻を繰り返した一族ゆえ、悪魔教信者の伯父、同性愛者の叔母、色情魔の兄がいたと…生きたままメイドから臓器を取り出し性的興奮を得ていたとも言われております」

「随分と詳しいな…」

「執事としての知識の一部です」

「この際お前の趣味嗜好は不問にしてやるが…」

もしそのエリザベート伯爵夫人の霊がノエルに取り付けたとなると厄介だな…

ノエルはずっと俺に唸り続けている

「…血を…寄こせ…」

ノエルの口から出てくる声はいつもの小鳥がさえずるような可愛い事ではなく…
しゃがれた中年の女性の声だった

まるで地を這うような低い声が部屋に響く

「悪いが…」

俺は努めて冷酷にノエルを、いや、エリザベート伯爵夫人を見下ろした

「若い女の生き血を与えた所で肌が潤うのはノエルであってお前ではない」

中身を乗っ取ったのであって外見はノエルだ

つまり肌はノエルのものだ

「なんだと…?」

「お前の身はとうの昔に朽ち果てた…醜く腐り果て、棺桶の中で腐乱している。今更血を浴びた所で肌の張りなど戻るとは思えないけど?」

俺は敢えて挑発した

亡霊を慰め諭す程の優しさはない

聖職者でもないしな

俺の大切なノエルに憑依するなど身の程知らずな…

「今すぐ出て行け!」

俺の言葉にエリザベート伯爵夫人は獣の雄叫びを上げた


~つづく~



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