FC2ブログ

Welcome to my blog

夢恋城へ…ようこそ…

Article page

アルさんの日々の攻防~4~

ロベルト様がそっと出したのは大判の封筒だった

そこにはとあるハウスメーカーの名前が印刷されていた

「これは…?」

想定外の事に一瞬言葉が出てこなかった

「えっと…前に言ったじゃん」

「何をですか?」

「アルが結婚したら家をプレゼントするってさ」

「は?」

私はポカンと口を開けた

ロベルト様はちょっと照れながら封筒から書類を取り出した

「何回かハウジングセンターっていうの?いろんな家が見本である場所。そこに行ったんだ」

ロベルト様は私の前にパンフレットを並べた

「アルの好きそうな内装とかマリちゃんの使い勝手のよさそうな間取りとか、ロアの部屋とかさ。色々考えると楽しくってさぁ」

ロベルト様の屈託のない笑顔に言葉が出ない

確かにロベルト様は私とマリアが結婚したら家をプレゼントすると仰ってはいたが、全く本気にはしていなかった

私は何十年もアルタリア城の中に部屋を頂き、そこで暮らしている

今はその部屋でマリアとロアと過ごしている

1人の時と比べたら手狭ではあるが不便ではない

何より城内であるため緊急時にもすぐに駆けつけられる

通勤ラッシュとも無縁だ

だから家など…

「城の南東のとこに厩舎があったじゃん」

ロベルト様はその方向を指さした

確かに去年まで王家が行事の時に使う馬車を引く馬の世話を行っていた

王族の嗜(たしなみ)として乗馬をするのだが、その馬たちもそこで世話をされていた

しかし時代と共に馬車を使うことも減り、乗馬をすることも年に数回となった

「そんな少しの為だけにずっと厩舎に閉じこめておくのは可哀想だろ?」

と国王様が仰られ、馬達は少し離れた牧場で伸び伸びと飼育される事になった

もちろん、年に数回のための調教は行われるのだがそれ以外は高原を自由に走り回っている

「そこの場所が空いたからさぁ、そこにアルの家を建てようと思うんだ」

ロベルト様は私の前に図面を広げ始めた

「陽当たりがいいから窓も大きく取って~南のいっぱい日の当たるとこはロアの部屋でさ。アルの部屋はここで~寝室とは別に部屋いる?仕事は今まで通り執務室ですればいいだろ?」

ロベルト様はニコニコしながら間取り図を眺めている

「アルの好きな野菜や果物の栽培は今でも他でやってるからいいとして~だから庭はロアの為に全部使えるじゃん。ブランコとか置いてさ」

鼻歌交じりにロベルト様は楽しそうに話し続ける

本気で仰っているのか…?

「もちろん!だからほら!今日は契約もしてきちゃいました~!」

最後にロベルト様が取り出した書類は契約書であり、そこにはしっかりと正式なロベルト・バトンのサインがしてあった

全ては…完結した後だった


~つづく~



拍手をポチッと押していただけると嬉しいです󾬏
私の明日からの活力になります┏○ペコッ


Category - 番外編☆執事編☆

0 Comments

Post a comment