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夢恋城へ…ようこそ…

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彼が帰ったら…~キース~1

Category - 番外編
お城の玄関ホールに黒のリムジンがゆっくりと着けられる

ロビーには多くの執事さんやメイドさん達が整然と並んで

一番端はもはや見えない

いつもながら壮観だ

私も一番最初にこのお城に連れて来られて無理矢理メイドにされた時、あの一番端っこに訳もわからず並ばされたっけ

それが今では国王様、王妃様と並んで最愛の人の帰りを迎える

運命って不思議だって思う

やがて完全に停車した車に執事さんが近づき、恭しく後部座席の扉を開けた

長い足が見えて

悠然とキースは降りてきた

黒のカラーシャツにシルバーのネクタイ

見るからに高級とわかる黒のスーツ

そして黒のロングコート

それら全てが黒髪のキースと全てコーディネートされている

ふと吹いた風になびいた髪とロングコート

髪を搔きあげて正面を見た瞬間に空気が変わる

「お帰りなさいませ」

メイドさん達が一斉に同じ角度で頭を下げる

圧倒的なオーラは生まれついてのものなのだろうか

弱冠23才の、まだ国王代理である立場のこの人はこれからもっともっと大きく羽ばたいて行くのだと私の中で確信になっていく

「お帰りなさい」

王妃様が微笑んで迎える

国王様も笑みを浮かべて黙ってキースの腕を叩いた

普段、王子であるキースを国王様が迎える事はない

謁見の間に帰城したキースが挨拶に行くのが通例だ

それが今回こんなに国王様王妃様が揃って迎えに来られるのはそれだけ大変な公務だったっていうこと

それをやり遂げたキースは誇らしげにお2人に一礼をした

私は国王様王妃様が言葉をかけ終わるのを待ってキースの傍に近づいた

「お帰りなさい」

「ああ、ただいま」

キースはそう言うと私の腰を抱き寄せて素早く唇を掠めていった

そして耳元で囁く

「今夜…思いっきり充電させろよ…」

「…っ!」

ご両親が見てる前なのに!

真っ赤になる私に国王様王妃様も小さく笑うだけ

…おおらか過ぎる…

「リューク!」

キースが振り返って呼ぶとリムジンからスーツケースを出して必死に運んでいるリュークさんが慌てて走ってきた

リュークさん、また痩せたわ…

この公務にずっとキースに仕え続けたんだもの

「髪が伸びすぎた!切る準備をさせろ!それから父上に報告に行くから書類を用意しておけ」

「は、はい!」

リュークさんはトランクを他の執事さんに渡すとお城の奥に走って行った

…それこそ美容院の準備とか他の人に頼めばいいのにって思ってしまうんだけど

そこがリュークさんのいいところなのね

「そうだな。さっぱりしてから報告を聞こう」

「本当、1ヶ月半も行ってたら髪は伸びるわね」

国王様は笑って踵を返えされる

王妃様もキースの髪をサラッと触ってから国王様の後に続いて行かれた

そう…1ヶ月半

キースはようやく帰ってきたのだった



~つづく~




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