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🌻シャルル王妃の恋バナ🌻

ニコラス様とお付き合いが始まってから、私の生活は一変した

私の意思に関係なく回りが盛り上がり、マスコミが報道しはじめ、特に父と母は落ち着かない

何年かに1度会うかどうかの遠い親戚まで訊ねてくる

まだ結婚が決まった訳でもないのに…

「誰にも反対されないなんて何よりもお幸せですよ、姫様」

婆やがハンカチで目頭を押さえる

「でも…」

異常過ぎる

私の行くところ、特にニコラス様とお会いするような場合、必ずパパラッチと言われる人達が待ち構えていた

どこから情報が漏れているのか…怖い

「ここが一番落ち着くね」

ニコラス様は今日も穏やかに微笑んでローズティーを楽しんでいるよう

ここはシャルル城のローズガーデン

その中に作られたオープンテラスで2人でティータイムを過ごす

確かにここならパパラッチも来ない

「ところでジョアンナ」

ニコラス様がカップを置くと、そばにいた執事がすぐに新しいお茶を用意した

「僕達の結婚式だけど…」

え…?

確かにニコラス様には薔薇の花を頂いて、《結婚を前提にしてお付き合いして頂けますか?》とは言われたけれど

まだ結婚を約束したわけじゃない

だって普通の結婚じゃない

いくら王家に嫁いでも遜色ない家柄と言われても王家は特別な世界

すぐに「はい」とは言えない

「母がね、ミッシェル城での挙式の前に、先にシャルル城でお披露目パーティーをしたらどうかって言うんだ。どうだろう?」

お母様…それはラティフィーヌ様

偉大過ぎてニコラス様のお母様として結びつかない

そのラティフィーヌ様の存在も私に決断しかねている理由の1つだった

「母は一杯ドレスを選びなさいって言っているんだ。僕もそう思うんだよ。ジョアンナに似合うものはたくさんあると思うしね。何着も選ぶんだったら母が自分の結婚式で着たドレスを着てみるって言うのもいいんじゃないかな。とっても綺麗だったんだよ」

淀みなく言われるニコラス様…

そう

彼は

マザコン…と呼ばれるものだった

マザコンって言う言葉も私は知らなかった

でもニコラス様ってこうなのって婆やに言ったら

「姫様!それはマザコンというものですよ!」

と教えてくれた

それは良いことなのか悪い事なのか…

私だってお父様やお母様は大好きだし…

「度合いが違うのでございます!もし姫様が《私とお母様とどっちが大切なの?》とお聞きしてお母様だとニコラス様がおっしゃたならマザコン確定でございます」

そんなの聞けないわ

聞いてお母様って言われたら私はどうしたらいいの?

「その時はこの婆やが命を掛けてこのご結婚を阻止致します!」

婆やが胸を張って立ち上がる

ふう…

困ったわ

私はモヤモヤした気持ちのまま…そして回りはどんどん結婚へと話が進んでいく

マスコミもお妃決定と私の特集を組んでテレビで放送しているらしい

お父様とお母様はとにかく慌ただしくされている

私は…

どうしたいのかしら

いつか結婚しなくてはいけないのならば身分がつり合う事以上に性格もあって欲しい

同じ所で笑い、同じ所で泣き、同じ所で怒る

価値観が一緒で、食の好みが似ていて、同じ時間の流れの中で無理せず共に過ごしたい


…あら

ニコラス様は全て当てはまるわ

そんな理想通りなのに何が私は思いとどまらせているのか

まるでマリッジブルーのような日々を過ごしている中で

私は誕生日を迎えた

「今日はいつもよりもっとおもてなしをしなくてはね。ジョアンナの言うことは全て聞くよ」

ニコラス様はそう言って私を5つ星レストランへとエスコートしてくれた

お店に入るとそこは一面薔薇の花で埋め尽くされ…

当然のように貸し切りで

最上級の夜景を独り占めできる席へと案内された

この世の贅沢を全て集めたような空間

出てくるお料理ももちろん最高のものだった

さすがにうっとりとしていると…

ニコラス様の執事さんが慌てて駆け寄ってきた

「申し訳ございません!王妃様より至急宮殿にお帰りになるようにと連絡がございまして…」

「お母様から?」

ニコラス様は訝しげに執事に目をやる

「なんでもニコラス様が前からお召し上がりになりたいと仰られていたKnipschildt ChocolatierのChocopologieが手に入ったから是非ご一緒にと…」

「うーん…」

ニコラス様は腕を組んで唸った

Knipschildt ChocolatierのChocopologieは、完全予約制で、ヴァローナのカカオと黒トリュフを使用したとっても高価なチョコレートです

私もまだ食べたことはないの

そんな貴重なものは王家でも滅多に手に入らない

ラティフィーヌ様はニコラス様の為に一生懸命手を尽くされたのね

ニコラス様はきっとそのご苦労にお応えするのだろう…

お城へ帰る…のね

「いや…母上に伝えておくれ。今日僕は世界中の誰よりも高価で素晴らしい宝物を心行くまで愛したいんだ。ジョアンナに勝るものはなにもないんだよ」

ニコラス様はそう言うとにっこりと微笑んで…私の手を包み込んでくれた

「貴女以上の宝物はない…」

ニコラス様…

私の中の壁がボロボロと壊れた瞬間だった

「HAPPY BIRTHDAYジョアンナ…」

優しい言葉と共に

私はニコラス様との結婚を決めたのだった

しばらくして…

あの時ラティフィーヌ様がニコラス様に連絡を敢えてしたのは、ちゃんとニコラス様がご自分より私を選べるか試したのだとお聞きした

ニコラス様はマザコンではなかった

そしてラティフィーヌ様は決して息子を溺愛し過ぎていないと嫁いでからわかった

その母としての愛情は私も母となってからよく理解できたのだけれど…





ニコラス様に言わせると私は一人息子のエドワードを溺愛し過ぎなんですって

だって…あの子の笑顔は天使ですもの

子供の頃から大人になっても変わらない

「お母様」

と呼んで微笑む顔は天使以外何者でもないわ

そうでしょう?

私も試してみようかしら

レイラさんのお誕生日にエドワードを呼び出すの…

あの子はどうするかしらね


結果はわかっているけど

…ちょっと悔しいかも





🍀END🍀




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Category - ç•ªå¤–編☆国王編☆

2 Comments

chika  

本当だ!あのエドワードの娘とは思えない鉄の女王(。>ω<。)まぁマックスが紛れもなくエドちゃんの血をひいてくれたから救われるけど(笑)

2020/03/10 (Tue) 14:09 | REPLY |   

オババ  

マザコン。゚(゚^Д^゚)゚。いやぁ、分かるよぉ~🎵なんせクラウス様が愛したお姉様だもん✨ただただ息子を溺愛する母ではなかった!そして、そこで母(チョコ)を選ばなくてよかった(笑)
にしても思うのは、この家系からよく50年後に鉄の女ばりの女王が誕生したな(・・;)

2020/03/10 (Tue) 08:31 | REPLY |   

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