FC2ブログ

Welcome to my blog

夢恋城へ…ようこそ…

Article page

第8章-21話

Category - 第8章
キースは別室で控えているであろうゼンを呼び出した

「お呼びでございますか」

程なくして現れたゼンに全員の視線が集まる

叩きつける雨音がまるで映画のBGMのようだ

「ゼン。お前の意見が聞きたい」

キースは座ったまま身を乗り出した

「私は王子様方のお望みに沿うように致しとうございます」

「つまり俺がクロードを処刑しろと言えばしていたと言うことだな?」

「はい」

感情に流されない揺るがない返事は執事の長として必要な強さでもある

例え冷酷と言われようとも…だ

「お前はもしノエルが現れなければどういった判断をしていた?」

「私はキース様より処分を一任されました。それは恐らく私であれば軽い処罰で終わらせないであろうというお考えからだと推測致しました」

ゼンの言葉にジョシュアが静かに頷いた

「さすがキースの性格をよく判っている」

「そうなの?」

ロベルトが首を傾げる

「キースに一任されて軽い処罰で済ませたらどうなると思う?」

グレンが聞くとロベルトがブルッと体を震わせた

「…考えたくないや」

「じゃあ辞めとけば」

「だね…」

ロベルトは大きく息を吐いた

雨はまだやまない

「クロードのしたことは国家に対する反逆罪です。簡単に許される事ではございません」

「処刑…を考えていたか」

「はい。極刑を言い渡すところでした。ノエル様がお見えになるまでは…」

声のトーンが変わらないゼンの冷静さに全員が息を飲む

クロードは本当に処刑される所だったのだと実感が湧いてきたのだ

「しかしフィリップ王国の次期王妃様より助命の嘆願があった以上、中止せざるを得ません」

「フィリップの次期国王が処分を願ってもか?」

キースはウィルに視線を移すこともなくゼンに問う

カーテンの向こうで稲光が連続で瞬いた

「恐れながら…ウィル様はノエル様のお申し出を却下される事はないかと…」

ゼンの視線の向こうでウィルはふっと自嘲的に笑った

「なぜそう思うんだ?」

穏やかなウィルの声にロベルトはいつしか抱えていたクッションから顔を上げた

「ウィル様は…表だってクロードを庇う訳には参りません。ですがせめて命だけは救って欲しい…それ故にノエル様が私の元に行くことを黙認されたのだと推測致します」

「推測…ばっかりだな」

「申し訳ございません」

ウィルに頭を下げるゼンに稲光が映る

「すべてはウィルの計算か…」

呟くキースの声は落雷の音にかき消された



~つづく~




拍手をポチッと押していただけると嬉しいです󾬏
私の明日からの活力になります┏○ペコッ




Category - 第8章

2 Comments

chika  

私なら極刑よ!→一杯方法書いたら不当投稿って跳ねられたわ(笑)

2020/04/11 (Sat) 10:19 | REPLY |   

オババ  

ゼンさん、やっぱスゲーな!!

んークロードに厳罰は必要なんだけど処刑は……ウィルはどうしたいの?罰は必要、でも処刑は回避したい、でもでも諸外国…特にリバティに対して遺恨を残さない罰は必要……ウィルの気持ちをくんで、ノエルの気持ちをくんで少しでも刑が軽くなるようにって考えた?結局キースが譲らなきゃだめなの?キースが処刑を望んでたとして、それは回避しても同等近くなら終身刑じゃね?でもそれじゃ帰れないか……瑠璃ちゃんも許すだろうけど……

Chika様裁判長どうさばきます?

2020/04/10 (Fri) 11:09 | REPLY |   

Post a comment