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夢恋城へ…ようこそ…

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第8章-62話

Category - 第8章
この日のミッシェル城でのパーティーは王子のエスコートではなく

単独での参加となった

王子がエスコートできるのはその日に事前に選ばれた女性のみ

それ以外は単独での参加となる

それはお妃候補と言われている者も、個人的に王子と付き合いがある者も一緒だ

つまりエミリーもリリィもその他の貴族の女性と変わらないと言うことだ

後は自分でアピールして王子と踊ることができるか、またその先に進めるか

また事前に選ばれていたパートナーはいかに王子をつなぎ止めておけるか

女の争いがある

「別にどうって事ないじゃない!だって私はキースの恋人なのよ!」

リリィは逆に楽しむようにキースに群がる女性群の中に堂々と胸を張って突進していく

当たり前のように女性達を蹴散らして中心へと入っていく

エミリーにはできない事だ

エドワードは遥か遠くで女性達に囲まれて相変わらず分け隔てなく笑顔で会話をしている

エスコートされていてもこうなのだからエドワードの特定の人だと自覚できる人はいるのだろうか

エミリーはエドワードのお妃になれる気は全くなかった

自分に王妃という地位が合わない事も自覚していた

だからその喧噪に参加する事もなくパーティー会場の端でいつしかキースの腕を取って会場の真ん中で踊ろうとしているリリィを見つめていた

そんな時…

「お一人ですか?」

声を掛けてきた人がいた

金髪碧眼の男性だった

その人物を当然エミリーは知っていた

この会場にいる人全員は知っているだろう

ただ相手が自分を知っているとは思えなかった

「…アンドリュー様?」

エミリーは慌ててドレスの裾を持って頭を下げた

なぜフィリップの《王弟陛下》が自分に声を掛けてきたのか

「貴女は…マグレイン家のエミリー嬢でいらっしゃいますか?ああ、やっぱりそうでしたか」

アンドリューは爽やかな笑顔を向けるとエミリーで手を取ってその甲に唇を寄せた

「…っ!」

一気に体中の血が顔に集まったかのように真っ赤になった

そんなエミリーを見てアンドリューはクスッと笑った

「各国の王子達よりだいぶ年上だがお話してもいいですか?」

「は、はい!もちろん!」

エミリーはあたふたする自分にがっかりしながら必死でドレスを握り締めていた

そんなエミリーの手を取ってアンドリューは

「まずは私と踊って頂けますか?」

そう言って一礼をする

「は、はい…!私で、よ、よければ…」

「もちろん。貴女がいいのですよ。私からお声を掛けたのですからね」

アンドリューは隙のない優雅な所作でダンスホールへと導く

一斉に女性達の突き刺さるような視線を浴びる

弱冠17才の少女は10才以上年上の王子の雰囲気に飲み込まれてしまった

常々両親から言われていた

『フィリップだけはだめだよ…幸せになれないからね』

その意味がわからないまま、いやわかっていたとしても今のエミリーにアンドリューを拒む力量は微塵もなかった



~つづく~





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Category - 第8章

1 Comments

オババ  

なんだろ、リリィの行動力はすごいけどここまで自信過剰だとイラッとする💧

にしても、「もちろん、貴方がいいのですよ」………アンドリューの正体を知ってて聞くと「もちろん、駒として使える貴方がいいのですよ」と聞こえて怖い((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル

2020/05/29 (Fri) 10:41 | REPLY |   

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