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第8章-78話

Category - 第8章
「お母様、お呼び?」

まだ12才のあどけない顔がちょこんと覗く

リュークが慌てて扉を開けに走った

「キャシー、体調はどう?」

王妃が手を止めて娘に笑顔を向ける

「ええ、このところ調子いいの。爺の新しいお薬が合うみたい」

「よかった!じゃあ、お仕事手伝ってくれる?」

「わぁ!お母様のお手伝いしていいの!?嬉しい!」

キャシーは小走りでシェリルの横に駆け寄った

「ずっとお部屋の中ばかりで退屈だったの」

「そうでしょう?無理しない程度にお手伝いしてちょうだい」

「はぁーい」

シェリルは母親の手元を覗き込んだ

「これなぁに?」

「キースのお妃候補よ。ふさわしいかどうか選んでるの」

「へぇ…」

キャサリンも興味津々のようだ

「多すぎちゃって大変なのよ。キャシーも選別して」

「お兄様に似合うかどうかってことね」

「キャシーがお姉様って呼びたいか呼びたくないかね」

「じゃあ、この人いらなぁーい!これもパス~!はいダメ~」

キャサリンは書類の束を手元に取って次々ぽいぽいと分けていく

「キャサリン様っ!早くないですか?」

分けて捨てられた書類をリュークが急いで拾っていく

「だってお姉様って呼べるからどうかでしょ?不細工だわ」

「そこそこ美人だと思いますけど…」

「意地悪そうじゃないの!外見がよくっても中身が不細工じゃダメなの そう言うのがわからないからリュークは彼女ができないのよ」

「はぁ…心臓が痛いっす…」

12才に怒られる18才のリュークである

「あ、見て見てリューク」

「はい?なんでしょうか?」

キャサリンはリュークの前に3枚書類を並べた

そこに3人のドレスアップした女性が写っている

「リュークわかる?」

「えっと…まぁ美人かと」

「もう!それだけ?見る目なさすぎ!」

「ええ~…雰囲気は似てますけど姉妹とかですか?あ、苗字違うか…」

「リューク…いつまでたっても見習い卒業できないわよ…」

じとーっとキャサリンに見られてリュークは恐縮して項垂れる

「これ、全員同じ病院に通ってるわ」

「病院ですか?」

「整形外科よ!みんな同じ医者の手術だわ。パターンが一緒だもの」

「ええぇ~…整形ですか?わからないなぁ…」

「それに眉の形が去年の流行だわ
がっつりアートメイクしちゃったから今年の流行に治せないのよ

お化粧なら対応できるのに…そういう努力をしていないのにお兄様のお妃に立候補する方が厚かましいわ

はい。落選!」

キャサリンから束で渡されリュークはバサッと《不合格》箱に入れた

「キャシーが手伝ってくれると早いわ」

「とっても楽しいわ。このお仕事」

母娘は仲睦まじくキースのお妃候補をふるいにかけていく

彼女と彼女達の親が一生掛けてきた夢が瞬殺されていく

「私はね、お母様
お兄様がまだ結婚を意識する前に『あ、この人!お姉様だわ』って気付く気がするの」

「あら、それは楽しみだわ。その時は真っ先に教えてね」

「もちろん!」

キャサリンは満面の笑顔でリュークに不合格者の束を渡す

本当にキースは誰と結婚するのだろう…

もはや砂漠の中から一粒の砂を探すようなものではないのか

不安になるリュークにキャサリンは新たな束を渡す

早々に一箱目の不合格ボックスが満員御礼となった

その時

「あら…この子…」

手際よく書類をめくっていた王妃の手が不意に止まった

その手元には

リリィの書類があった



~つづく~





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Category - 第8章

1 Comments

オババ  

このときまではリリィとキースが付き合ってるの知らなかったのかな?写真でティナに似てるから嫌だ!って思ったところにリュークが現在付き合ってると聞いてシェリルちゃん激怒!?

2020/06/18 (Thu) 11:05 | REPLY |   

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