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夢恋城へ…ようこそ…

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第8章-101話

Category - 第8章
「それでは…貴女とアンドリュー王子の親子の再会を画策したのは…」

パリスは目を向いた

ここで自分の兄と甥に銃口を向けた男の名前が出てくるとは思わなかった

「まだ10代だったアンドリューに取り入り、産みの母に会わせてやろうと近づいてきたそうです」

ニーナはふっと遠い目を窓の外に向けた

アーチ型の白い枠の窓の外には青々とした木々の葉が風にそよぎ

小鳥が戯れながら通り過ぎて行った

「あの子はエレノア様が実の親ではないことに気づいていたそうです

それを追求した所…愛情の欠片もない誕生の仕方をしたことを告げられたわけです」

ニーナは整いすぎた眉をひそめた

あの日…

無事出産してまだ1時間もたっていない頃

突然現れたメイド達に無理矢理押さえつけられ母乳を搾り取られた

そして生まれたわが子は看護士の腕の中から1度も自分に渡ることなく連れ去れて行った

『お前の役目は終わった』

冷め切った棒読みのような感情のない国王の言葉

扉の向こうでチラッと見えたエレノアの勝ち誇った顔

30年以上経った今でも鮮明に思い出す

『国王様!返して!私の子供です!』

『お前はもう自由にするがいい。実家に充分な金はやった。売られたお前に行く場はない。つまりは自由にしてよいと言うことだ。寛大な処置だろう』

『そんな…っ!』

『お前の子供は王族の一員、後の国王として贅沢の限りを尽くして育ててやる。光栄に思え!没落貴族の小娘の息子が次期国王になるのだぞ!』

国王は胸元が隠れる程の髭を揺らして高らかに笑った

あの声…一生忘れない

「なぜ…貴女は放り出されたのです?そのまま愛妾として城内に残ることはできなかったのですか?」

パリスは声を落として尋ねる

フィリップとはそんなに愛情のない国だったのか?

表舞台から身を引いている自分にはよくわからないが、聞いていて寒気がする

「愛妾はエレノア様お一人です

それ以外は全て一夜の使い捨てです。私は子供を産むための道具でしたので期間が1年あっただけですわ」

まだ他の女性よりはマシ…と笑った

(マシ…って思わないとやってられないよな)

リュークが奥歯を噛みしめる

同じ男として身分が違うが許せないとムカツキを押し殺す

「それで落ち込まないのがエレノア様に育てたれたアンドリューの性格でした」

ニーナはふうっと息を吐いて肩を揺らした

「自分は国王になるべくして生まれて来たのだと改めても実感して、この状況を最大限に利用しようと思ったそうです

あの子は…

悪魔の住処に一歩踏み込んだんです」





~つづく~




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Category - 第8章

1 Comments

オババ  

親子を会わせようと画策したのはトニー……馬鹿だよねぇ😞💨自分より年齢は下だけど、頭脳が雲泥の差だよ(笑)まっ、使うつもりが使われて落ちると💨

2020/07/17 (Fri) 11:24 | REPLY |   

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