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第8章-103話

Category - 第8章
ティナがまだ学生だった頃

母親はシングルマザーでどこかの愛人になっているのは知っていた

たまに見る男が恐らくその相手なのだろう

自分が認知されていたかどうかは知らない

たまに見る男が来ると多少家計が潤った

だからティナはその男を密かに《ATM》と呼んでいた

金を引き出す為だけの男

母親はその男が好きだったかもしれないが自分には関係なかった

ティナはアルバイトをしながらダンスのレッスンに通っていた

それが唯一の趣味であり、後々それで食べていけるように必死に練習した

もちろん母親は当初反対していた

そんな余裕はうちにはないと…

それを無視し続けてでもダンスにのめり込んでいたある日…

急に生活が変わった

いきなり高級なマンションに引っ越ししたのだ

それをティナは単純に《ATM》の種類が変わったのだろうと一人納得していた

なのに

前の男もマンションに出入りしていた

《ATM》が2台になったわけね

ティナは自分の母親を軽蔑していた訳ではない

女としてのしたたかさを間近で見せられ

いつしか同じタイプになっていた…





「あんたって素直なのかひん曲がってるのか、よくわからないわねぇ」

ティナの話を聞いてジェシカは目を丸くした

長い付け睫毛がバサバサ揺れる

「普通はさ、そういう親を毛嫌いするとか反発しない?年頃の女の子ってまだまだ潔癖を求めるじゃん」

「なんで毛嫌いするのよ。ちゃんと毎月男から金を引き出して来るし、更に別の男に高級マンションを貢がせるって相当凄腕じゃない?見習うべきだと思ったわ」

「…屈折してる」

「手に職がなければそれなりに努力が必要だわ。それを朝から夜中まで子供を放り出して働く親が100%正しいって誰が決めたのよ」

ティナはジェシカに淀みなく喋り続ける

「母親は男に貢がせてその分私に時間を使ったわ。家事全般は全てやったし、私との会話も多かった。一緒に出かける事もよくあった

働き詰めの母親の方が子供とのコミュニケーションが取れなくって、家庭崩壊になるのよ」

「…なんだか正論に思えてきた…」

「正論でしょうが」

「私、あんたに洗脳されそうだわ」

ジェシカはこめかみを押さえて頭をブンブンと振った

「で…あんた、その1台目のATMの名前知ってるの?」

「母親がチェスターって呼んでたのは覚えてる」

「そのチェスターがどこの誰かは知ってる?」

「なによ。そんなにもったいぶって…どこかの大富豪とでもいうの?」

「大富豪だったらもっとお金搾り取ってるでしょ」

「そりゃそうだわー」

そう言ってティナは大きく口を開けて笑った

ジェシカはふう…と溜息をついた

「チェスター・マグレイン…リバティの超有力貴族よ」

「ん?マグレイン…?」

ティナはポカンと口を開けた

「あんたが潜り込んでたマグレイン家当主の弟よ。正妻の息子じゃなかったから遺産相続が貰えなくってそこそこ普通の貴族になっちゃってるけどね」

「マグレイン家の男が父親なの!?じゃあ…あのリリィって言うお嬢は従妹?」

「残念~ハズレ~」

「なんでよ!」

「あのお嬢様は養女よ。子供嫌いなチェスターの正妻がお金持ちの義兄に養女に出したの。つまり…あんたとリリィは腹違いの姉妹なわけ」

「はぁ!?」

ようやく理解したのかティナは大声を上げて固まった



~つづく~




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Category - 第8章

1 Comments

オババ  

そりゃ、「はぁ!?」になるわな💧腹違いの妹を使って、その妹の言葉で動いて手首が舞って……絡んだ人間処罰されると💨このながれでアンドリューとは父親違いの兄妹と分かるのかな?こっちのショックのがでかいよねぇ。抱かれて、結婚夢見たのに兄って(・・;)しかも、アンドリューは知ってて利用したんだから……人を呪わば穴二つ((( ;゚Д゚)))

2020/07/19 (Sun) 15:01 | REPLY |   

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